「明徳記」は明徳2年(1391年)12月、前陸奥守・山名氏清が足利義満に対して起こした乱の顛末を描いた戦記文学である。
冨倉徳次郎校訂による岩波文庫版の解題では、作者は明らかではないが、足利義満近侍の者の一人と推定。成立は、明徳3年夏以降、翌年冬までの間であって、戦乱平定直後のものと考えられている。